独立すると自由な働き方が可能になる一方で、自分で税金を管理する責任も伴います。独立後に最初に直面する大きなイベントの一つが、確定申告です。確定申告とは、1年間の収入や経費を計算し、納めるべき税金を確定する手続きのことを指します。独立した際には、毎年行わなければいけません。まずは正確な帳簿を作るために、日々の収入と支出をしっかり記録することが大切です。

確定申告には、青色申告と白色申告の2種類があります。青色申告は少し手間がかかりますが、税金の控除が多く受けられるため、節税効果が高いのがメリットです。青色申告の場合は事前に税務署へ届け出を出したうえで、複式簿記による記帳が求められます。要件を満たせば、最大65万円の控除が可能です。一方、白色申告は手続きが簡単ですが、このような特別な控除は受けられません。

青色申告の魅力は、控除以外にもあります。たとえば、赤字を3年間繰り越せるので、経営が軌道に乗るまでの初期段階で大変役立つでしょう。また、配偶者や家族に給与を支払う場合も、適切に処理することで所得から差し引けます。これらのメリットを享受したいなら毎日の記帳を怠らず、必要な書類を欠かさず整理しておくことが大事です。

もちろん、白色申告を選ぶ場合でも日々の記帳は欠かせません。簡易的な帳簿での申告が認められていますが、税務調査に備えて正確な記録を保持することは基本です。どちらの申告方法を選んでも、期限内に正しく申告すれば余計なトラブルを避けられます。独立して初めての確定申告を迎える人は早めに準備を始め、正しい知識を持って対応することがスムーズな事業運営の鍵です。